講談社の青年漫画誌・モーニングは「大人が読む漫画」の代名詞として、仕事・人生・夢・社会をテーマにした作品を長年にわたって輩出してきました。ビジネスマンから漫画マニアまで幅広い支持を集める本誌から、厳選した9作をランキング形式でご紹介します。
モーニングとは
1982年に講談社から創刊された週刊青年漫画雑誌です。「バガボンド」「宇宙兄弟」「島耕作」シリーズなど、社会と人間を深く描く作品を多数連載してきた実績があります。少年誌・青年誌の中でも特に大人向けのテーマ設定が多く、読者の年齢層は幅広いものの20〜40代のビジネスパーソンや社会人に支持されることが多い雑誌です。作品の質の高さからカンヌ国際映画祭でのプロ向けイベントで紹介されるなど、国際的な評価も受けています。
モーニングの特徴
仕事・社会をテーマにした作品の強さ ビジネスパーソンの生き様や社会の仕組みを題材にした作品が充実しており、読後に仕事や人生について考えさせられる作品が多いのが他誌との大きな差別化点です。
高い作品の完成度 作者の個性と世界観が長期にわたって維持される土台が整っており、「バガボンド」「宇宙兄弟」など世界的に評価される作品を生み出してきました。
多様なジャンルの共存 ビジネス・スポーツ・歴史・ファンタジー・コメディと多様なジャンルが共存しており、読者の好みに合った作品を見つけやすい環境が整っています。
おすすめ漫画ランキング
1位 バガボンド(井上雄彦)
バガボンド
井上雄彦
宮本武蔵の生涯を描いた、剣豪の魂と人間の本質を問う壮大な歴史漫画。
「スラムダンク」の作者・井上雄彦が手がける大作で、無敵を求めて諸国を修行する宮本武蔵の哲学と葛藤を描きます。一枚一枚の絵の完成度が高く、漫画の域を超えた美術作品としての評価も受けています。現在は休載が続いているものの既刊37巻の密度は圧倒的で、日本漫画の最高峰の一つとして語られる作品です。
おすすめ読者
- 剣士・武道の精神的世界を深く読みたい
- 絵の美しさと物語の深みを両立して楽しみたい
連載情報:休載中(1998年〜)/37巻
2位 宇宙兄弟(小山宙哉)
宇宙兄弟
小山宙哉
宇宙飛行士を目指す兄弟の夢と挑戦を、リアルな訓練と人間ドラマで描く感動の長編。
35歳でNASAの宇宙飛行士選抜試験に挑む主人公・南波六太と、すでに宇宙にいる弟・日々人の物語です。実際のJAXA・NASA監修を受けており、宇宙開発のリアルな描写が作品の説得力を高めています。失敗と再挑戦を丁寧に描く構成は、仕事で挫折を経験した大人の読者に特に刺さる作品です。現在も連載中です。
おすすめ読者
- 夢と仕事の葛藤を描いたリアルな物語が好き
- 前向きになれる長編漫画を探している
連載情報:連載中(2007年〜)/45巻以上
3位 ドラゴン桜(三田紀房)
ドラゴン桜
三田紀房
落ちこぼれ高校生が東京大学合格を目指す、型破りの受験指南漫画。
元暴走族の弁護士・桜木が、廃校寸前の高校で東大受験指導を始めます。実際に使える勉強法と受験戦略が物語の中に組み込まれており、漫画としての面白さと実用情報を同時に提供するユニークな構造です。ドラマ化で広く知られており、続編「ドラゴン桜2」も連載されました。
おすすめ読者
- 学習・受験に関連するテーマが好き
- ビジネス・成長系の漫画を探している
連載情報:完結(2003〜2007年)/全21巻
4位 島耕作シリーズ(弘兼憲史)
島耕作シリーズ40周年記念 全シリーズ1話完全無料試し読みパック
弘兼憲史 / 諏訪符馬 / 伏瀬 / 川上泰樹 / 樹林伸
一サラリーマンから会長へと上り詰める島耕作のビジネスと人生を追うシリーズ漫画。
「課長島耕作」として1983年にモーニングで連載が始まり、係長→課長→部長→取締役→常務→専務→社長→会長と出世に伴いタイトルが変わってきた異色の長期シリーズです。各時代の日本企業と社会の縮図が描かれており、経済史としての読み方もできます。ビジネスパーソンのバイブルとして長年読み継がれています。
おすすめ読者
- 日本のビジネス・企業文化を描いた作品が好き
- 長期シリーズをゆっくり楽しみたい
連載情報:シリーズ連載中(1983年〜)
5位 聖☆おにいさん(中村光)
聖☆おにいさん(1)
中村光
キリストとブッダが東京・立川でアパート暮らしをする日常コメディ。
宗教的な題材を使いながらも、あくまで日常の「あるある」として笑いを生み出す独自のコメディ感覚が魅力です。現在も連載中で30巻を超えており、宗教知識があると楽しめる要素と、なくても十分に笑えるギャグが共存しています。アニメ化・映画化もされています。
おすすめ読者
- 独自のユーモアセンスを持つコメディが好き
- 宗教・文化ネタへの興味がある
連載情報:連載中(2006年〜)/30巻以上
6位 GIANT KILLING(ツジトモ)
Giant Killing
Story by Masaya Tsunamoto
Jリーグの弱小クラブが、型破りな監督の指導で強豪を倒す「番狂わせ」を描くサッカー漫画。
エリートスポーツ漫画とは逆の発想で、限られた戦力を戦術と心理でいかに活かすかを描きます。監督目線で戦術を読み解く構成が独特で、サッカー観戦が楽しくなる漫画としても知られています。アニメ化もされており、現在も長期連載が続いています。
おすすめ読者
- サッカー・スポーツの戦術を楽しみたい
- チームマネジメントや組織論に興味がある
連載情報:連載中(2007年〜)/60巻以上
7位 プラネテス(幸村誠)
プラネテス(1)
幸村誠
宇宙デブリ回収を仕事とする宇宙飛行士たちの夢と現実を描くSF漫画。
宇宙を舞台にしながら、主人公たちの労働・夢・人間関係がリアルに描かれています。壮大な宇宙開発の中で「小さな仕事」に誇りを見出すテーマが、大人読者の共感を呼んでいます。全4巻という読みやすさで、SFの入門作としても優れた完成度を誇ります。
おすすめ読者
- 宇宙を舞台にしたリアルなSFが好き
- 短い巻数で深いテーマを読みたい
連載情報:完結(1999〜2004年)/全4巻
8位 働きマン(安野モヨコ)
働きマン
安野モヨコ
出版社に勤める女性編集者が仕事に全力を尽くす姿を描いたキャリアドラマ。
主人公・松方弘子が「仕事モード」になると男性的なエネルギーで突き進む設定で、仕事と恋愛・人生のバランスを問う普遍的なテーマを扱っています。短編的な構成で読みやすく、働く女性の葛藤をユーモアを交えて描いています。全4巻と短めで完結しています。
おすすめ読者
- 仕事に熱中するキャラクターの漫画が好き
- 短い巻数で読み切れる完結作を探している
連載情報:完結(2004〜2008年)/全4巻
9位 アンダーニンジャ(花沢健吾)
アンダーニンジャ
花沢健吾
現代日本にひっそりと残る忍者組織の末端に所属する無気力男が、謎の任務を遂行するアクション漫画。
「ボーイズ・オン・ザ・ラン」「アイアムアヒーロー」などで知られる花沢健吾が描く、クールな笑いと不気味な緊張感が同居する異色作です。現代日本の風景の中で「忍者が今もいる」という設定をリアルに展開しており、連載中の注目作です。
おすすめ読者
- 現代舞台の独特な世界観が好き
- クールな笑いとサスペンスを楽しみたい
連載情報:連載中(2019年〜)/15巻以上
ジャンル別おすすめ
大人向けの深み・人生テーマ:バガボンド・宇宙兄弟・働きマン 仕事・夢・人生の選択を問う作品群です。短時間で読むなら働きマン(全4巻)、どっぷり浸るなら宇宙兄弟が向いています。
ビジネス・社会派:ドラゴン桜・島耕作シリーズ 受験・勉強を扱うならドラゴン桜、企業と社会の縮図を楽しむなら島耕作シリーズです。
コメディ・スポーツ:聖☆おにいさん・GIANT KILLING 重めの作品の合間に読む息抜きには聖☆おにいさん、スポーツ戦術を楽しむにはGIANT KILLINGが向いています。
まとめ
モーニング作品の入門には、全4巻で読み切れて宇宙と人間の両方を深く描く「プラネテス」が最初の1冊として最適です。短い分量の中に仕事・夢・人間関係のエッセンスが凝縮されており、モーニングらしいテーマを効率よく体験できます。